同窓会は第二の人生の道場と劇場のある港

ind_p_04RSSC同窓生の皆さん、RSSC在学中は、生活を支えるための労働から解放され、充実した第二の人生を目指して、模索の日々を送られたことと思います。
そして、RSSC修了後に、皆さんが参加された同窓会は充実した第二の人生をさらに確固たるものにするために、お互い切磋琢磨し合う「道場」であり、「劇場」でもあるのではないでしょうか。すなわち、口角泡を飛ばして議論し合い、学び合う「第二の人生の道場」であると共に、大いに飲み且つ吟じ合いながら、第二の人生を謳歌し合う「劇場」でもあると思います。
嘗て、ハンナ・アレントは「人間が生活をして行く上では、①労働、②仕事、③活動と思考の3つの領域があり、労働は食うため、生きるため、仕事は耐久性のあるものを作るため、活動と思考は人々の心を感動させるためにある」と述べましたが(ハンナ・アレント『人間の条件』、中央公論社、1973年、ちくま学術文庫、1994年)、労働はいわば稼ぎと家事であり、仕事は絵画、彫刻、建築物などを作ることであり、活動と思考は演劇や演奏をしたり、学ぶこと(NPO活動やコミュニティ活動も含まれる)であると思います。
RSSCが労働から解放されて、第二の人生(仕事、活動、思考)を模索する「場」であるとするならば、RSSC同窓会は充実した第二の人生を実践するための道場や劇場のある「港」であると言えるかもしれません。皆さんがお互いに切磋琢磨し合い乍ら、同窓会というこの「港」から、より素晴らしい第二の人生を切り拓いて行かれることを願って止みません。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆立教セカンドステージ大学兼任講師・立教大学元教授
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆経済学博士
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆菊野 一雄