オリンピック・パラリンピック・レガシー研究会では、さまざまなパラスポーツをライブで応援するツァーを催しています。
今回は、9月23日(月)に横浜国際プールで開催された『2019ジャパンパラ水泳競技大会』を応援してきました。オリパラ研参加者は14名。この大会の観戦ツァーは、昨年に引き続き2回目です。

 ジャパンパラ水泳競技大会は、公益財団法人日本障がい者スポーツ協会(JPSA)が主催する、世界パラ水泳(WPS)公認の水泳競技大会で、今年で29回目を迎えます。参加選手の技術やスピードは国内トップレベル。東京2020パラリンピックに向けて、スペイン、韓国など海外からも強豪選手が集結しました。

 私たちの観戦当日も水中の真剣勝負が繰り広げられ、観客席に座る選手のご家族や所属クラブメンバー、バックアップ団体企業などから熱い声援が巻き起こっていました。観ている私たちも応援バルーンを打ち鳴らす両手に思わず力が入ります。そして、自分の持てる力をすべて使いきって最後まで泳ぎ切る選手たちの姿に、どのレースでも観客全員から大きな拍手が湧きおこります。記録を更新した人、勝利をつかんだ人にはもちろんのこと、惜しくも敗れた選手にも、ありがとう、という気持ちが均しく湧いてきます。

 私自身もそうなのですが、パラスポーツを実際に観戦すると、みな、どの競技でも例外なく、とんでもなく心を打たれるという体験をします。こればかりは、ライブで観て頂かないと説明しづらいのですが、同じ空間にいて、自分の五感で感じるパラスポーツの迫力と魅力は、ものすごいものがあります。そして、パラアスリートの全力での闘いをその場で共有し、応援し、同じように疑似体験することで、私たちも少しだけ勇気を分けてもらえます。この観戦体験については、オリパラ研の会員のそれぞれが同じ感想を持つので、おそらく万人が同じような感動を共有しているのだと思います。

 その感動のみなもとは、たぶん、パラアスリートの人たちの「乗り越えて強くなる」生き方を目の当たりにするせいなのではないか、と私はひそかに考えています。そしてそれは、たぶん私たち誰もがそうありたいと願ってやまない、人としてあるべき姿をみるからではないかと思います。応援に行くことで、乗り越えていく勇気を少しだけ分けてもらえるのでしょう。それがパラスポーツ応援が私たちに与えてくれるギフトなのだと感じています。

 パラ水泳は、障がいの箇所及びその重度によって選手のクラス分けが細かく行われています。Sのつくクラスは自由形・背泳ぎ・バタフライ、SBは平泳ぎ、SMは個人メドレーのクラスを表しています。
その後に続く数字は、1~10が肢体不自由、11~13が視覚障がい、14が知的障がい、15が聴覚・音声・言語障がい、21が軽い障がいで、数字が小さい方が、障がいが重いことを表します。
立教大学水泳部所属の鎌田美希選手は、今大会、9月22日の100m平泳ぎSB7クラスで優勝。立教大学院在籍の小山恭輔選手は、9月23日の50m自由形S7クラスで3位に入賞しました。
鎌田選手、小山選手、おめでとうございます!

 パラ水泳は、東京2020大会でもメダルが期待される日本の得意競技です。これからも、オリパラ研では、パラ水泳を応援していきます。

オリンピック・パラリンピック・レガシー研究会
寺久保記