この度、9期専攻科の野上正峰さんの論文「日本におけるマイクロクレジット事業の課題と克服の方向性」が、社会デザイン学会誌『Social Design Review』第9号に掲載されました。

 社会デザイン学会は、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科を母体として、社会デザインという新しい学問分野を深化、確立し、人材を育成することを目指して設立された学会で、RSSCの教員である北山晴一先生が会長、笠原清志先生が副会長を務めていらっしゃいます。
http://www.socialdesign-academy.org/about_us/officers.htm

 この論文は、野上さんが昨年本科の時に作成し提出した修了論文をブラッシュアップして、社会デザイン学会誌『Social Design Review』に投稿したものだそうです。

 「マイクロクレジット」とは、借り手の貧困脱却・社会の貧困削減を目的として少額の融資を行うことです。バングラデシュのグラミン銀行など途上国の活動が有名ですが、日本では生協系の団体などが多重債務者や生活困窮者を対象とした貸付を行っています。

 日本でマイクロクレジット事業を行っている「信用生協」等の団体や、同事業に挫折した団体の事例に基づき、他の先進国との比較も交えながら、持続可能性の観点から見た課題を探り、その課題を日本社会全体として克服していくための方向性を検討されました。

 野上さんは、「論文の執筆は大変だったが、学会誌に掲載され苦労が報われた。修了論文執筆に際して快く取材に応じてくださった信用生協の皆様、修了論文の学術雑誌投稿を勧めてくださった本科ゼミの上田信先生、学会入会に際しご助言を頂いた笠原清志先生、投稿論文に建設的なご指摘を頂いた匿名の査読者に深く感謝している」と話していました。

 同誌はRSSCに1部寄贈され、受講生ラウンジで閲覧に供される見込みですので、ご興味のある方は是非ご高覧ください。

(記 深井)

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九期生・編集チーム