修了論文は郷土にちなんで
7期生会顧問 高橋 豊房
RSSCでの難関の一つは何といっても「修了論文」であろう。私はいろいろ考えて郷土(小田原市)の歴史にちなんだものにしようと考え取り組むことにした。
本科では「歴史小説は史実をどう反映させているか?― 伊勢宗瑞(北条早雲)を主人公にした作品より ―」と題して、戦国時代およそ100年にわたって小田原を拠点に関東に覇を唱えた小田原北条氏の祖伊勢宗瑞(北条早雲)について書いた。司馬遼太郎の『箱根の坂』など何人かが歴史小説に書いているので、それに歴史学の研究がどう反映されているかをまとめてみた。作品が書かれた時期によって史実の取り入れ方の違いが分かった。ちなみに今の小田原城天守閣は北条氏時代のものではなく江戸時代後期のものを戦後になって復興したものである。
専攻科では「『曽我兄弟仇討ち事件』にみる東国武士団の権力抗争」と題して、歌舞伎などでも曽我物として取り上げられる曽我兄弟の仇討ち事件を調べて論文にまとめた。小田原には曽我兄弟の墓をはじめ、ゆかりの遺跡が数多く存在する。調べてみたら仇討の遠因は決して美談化されるものではなかった。仇討事件も東国武士団の陰謀渦巻くなかで行われたようで興味深かった。そのためかNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』を見るのは楽しみであった。
修了論文のようなまとまった長い文章を書くのは初めてであったがまとめ上げることができた。
そのおかげなのか、千文字程度の文章なら内容は別としてそつなく書けるようになった。今では良い財産になったと思う。
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