2025年度第1回4期生会が、6月10日(火)10時より、立教大学セントポールズ会館2階「芙蓉の間」で開催されました。幸いにも、朝から降り続いていた雨は、開催時にはすっかり上がりました。参加者は16名(男性5名、女性11名)、男性の参加が少なく残念でしたが、今年度総会では、実施された事業報告と会計報告が行われました。

 お待ちかねの講演会では、RSSC時代に授業を受けた佐藤壮広先生をお招きして、「歌は友だち~あなたに寄り添うあの節あの詞」と題した講演を行っていただきました。

 講演のキーワードは「ノスタルジー:過去のことを懐かしく思う感情、望郷の念、昔の音楽・映画・食べ物などを懐かしむ思い」と「シティ・ポップ:1970年代後半から1980年代にかけて日本で制作され、流行した洋楽指向の音楽。当時の欧米の音楽の影響を受けて、都会的に洗練されたメロディや歌詞を持つポピュラー音楽のジャンル」です。

 ノスタルジーでは、10代、20代で体験した文化を40代、50代になって懐かしみ、その記憶を喚起させる商品を購入する=ノスタルジー消費が増えているといいます。また、ノスタルジーには望郷、哀愁に加えて痛み=感傷を含む感情体験が含まれるといいます。シンガーソングライターの来生たかお作曲の「夢の途中」や「シルエット・ロマンス」、竹内マリアの「駅」などを例に挙げ、その曲を聞きながら、経済成長で勢いづく1970年代から80年代の歌には、右肩上がりのグラフからこぼれ落ちてしまう“何か”に気付かせてくれる作品が多いといいます。

 シテイ・ポップは、やはり1970年代後半から1980年代にかけて、都会的でおしゃれなイメージの曲として聞かれたポップソングで、山下達郎や竹内マリア、大瀧詠一、大貫妙子などがあげられます。実は2010年末頃から、このシテイ・ポップは、新しい音楽として、リリース時代を知らない海外や日本の若者に聞かれる第2の最盛期を迎えているとのこと。荒井由実の「中央フリーウェイ」、竹内まりやの「プラスティック・ラブ」、杏里の「Remember Summer Days」などが、日本だけでなく世界中で聴かれているとのことです。

 さらに、平成の音楽シーンは、音楽の聴き方の変化とともに大きく様変わりしたといいます。1988年にCDが発売され、CDのヒットが本格化し、2000年代に入ると、携帯電話にて直接音楽をダウンロードする「着うた」が現れるなど、リスナーと音楽の関わり方が一気に多様化したといいます。

 また、昭和中期から平成にかけて数多くのヒット曲を生み出した、作曲家「筒美京平」の音楽シーンでの影響力の大きさもすさまじかったといいます。彼が作曲した曲は、実に2700曲以上、すごい曲数です。彼の楽曲で育った歌手も、数え切れないほど多いですね。

 先生の楽しいお話を聞きながら、懐かしい想いに頷く人や、先生の弾き語りを一緒に口ずさむ人など、約1時間の講演は、あっという間に終了しました。やはり歌は私たちの心に沢山の思い出と、忘れかけていた絆を思い出させてくれるんですね。とても貴重な1時間でした。

 講演会終了後は、佐藤先生も交えて、立食での昼食会を行いました。立食による昼食会は初めてですが、参加者皆さんがそれぞれ自由に話せるので、とても良かったと好評でした。参加者の皆様、お疲れ様でした。そしてご参加ありがとうございました。また、次回4期生会で、元気に会いましょう!

 終了後は、いつもの「ライオン」で2次会、10名が参加しました。感謝!!

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編集チーム 十六期生