『至上の印象派展ビュールレ・コレクション』鑑賞記
名画(美術)鑑賞友の会
ようやく梅の香が春の陽気を感じ始めさせた2月16日、六本木国立新美術館にて「至上の印象派展ビュールレ・コレクション」鑑賞会を行い、64点にのぼる印象派画を初参加の上田明子さんを含め14名で、午後3時から5時までゆっくりと名画鑑賞を楽しんだ。
●至上の印象派展● ビュールレ・コレクションの構成、及び作者名
第1章 肖像画7点 [ハルス、アングル、ラトゥール、クールベ、ルノワール、ドガ]
第2章 ヨーロッパの都市6点 [グァルディ、カナール、シニャック、モネ、マティス]
第3章 19世紀のフランス絵画8点
[コロー、クーベル、ドラクロワ、シャヴァンヌ、マネ]
第4章 印象派の風景8点 [マネ、モネ、ピサロ、シスレー]
第5章 印象派の人物7点 [ドガ、ルノワール]
第6章 ポール・セザンヌ6点
第7章 フィンセント・ファン・ゴッホ6点
第8章 20世紀初頭のフランス絵画8点
[ロートレック、ピカソ、ヴュイヤール、ゴーギャン、ボナール]
第9章 モダン・アート7点 [ヴラマンク、ドラン、ブラック、ピカソ]
第10章 新たな絵画の地平 クロード・モネ1点
このように著名な作者が一堂に会するビュールレ・コレクションの全貌も日本で見られるのは最後の機会になるとのことである。2020年にはチューリヒ美術館に移管される。
「可愛いイレーヌ」ルノワール
作品の中で自画像を描いているのが多いことに興味を持って鑑賞しました。
(ルノワール、ゴッホ、セザンヌ等)
パンフレットにも描かれている「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)」、ルノワールの作品の中でもひと際目を引く作品である。顔の白さ、髪の一本々の線の緻密な描き方は「絵画史上最強の美少女」とのことであるが、実際に絵画を鑑賞することにより一層美しさを感じられた。
「日没を背に種まく人」、「花咲くマロニエの枝」ゴッホ
ゴッホの「日没を背に種まく人」は日本の浮世絵の技法を取り入れてることで知られているが、ミレーの「種まく人」を想い浮かべてしまう。ゴッホの「日没を背に種まく人」は、見た時に明るい色使いを感じるが、人物と樹木によりミレーとは違う上下の違いを感じた。また、「花咲くマロニエの枝」は花咲く枝を誕生や新生といった人生の節目における始まりと見なし、逞しささえ感じることが出来た。
まだまだ紹介しなければならないが、日本人が大好きな印象派展であるので、足を運んで自分の目で感じていただくのが一番である。
鑑賞のあと、ほとんどの参加者は近くの店で今年初めての名画の余韻に浸りつつ懇親会に参加し、中華料理とビールを楽しみました。
(太田 記)
画像は『至上の印象派展ビュールレ・コレクション展』HP 作品紹介より
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