人生も晩年が近づくと、若かったころにあったようなワクワクドキドキするような感覚が少ない。しかし、最近世間で話題になっているメジャーリーグの日本人の移籍には、次年度の彼らの活躍を夢見る野球少年の魂が戻ってきたような気がする。小学生のころ、まともな野球道具もないなかでの野球少年だった頃の自分にタイムスリップしたような感覚になった。

ギリシャの哲人セネカ(右写真)は「生は短い」という一般通念に対して「生は長い」という逆説的な問題意識を提示した。人生は浪費すれば短く、活用すれば長いという答えである。ここまでの自分の人生は、長かったのか短かったのか

私達ほとんどの人間は、人生100年という長い時間を与えられているにも拘わらず、生が浪費と不注意によって、いたずらに流れ、気が付いた時には、過行くと悟らない生が、すでに過ぎ去ったしまったことに否応なく気づかされる。でもまだ人生は続く。これからの人生を、絶対に浪費すまい。

 生は、使い方を知れば長い。しかし、あるものは飽くなき貪欲の虜になり、あるものはあくせく精出す無駄な労役に呪縛され、あるものは酒に溺れ、あるものは色情に狂う。また、常に他人の判断に生殺与奪の権を握られいる公職への野心で疲労困憊する者もいれば、闇雲な利欲に導かれて、ありとあらゆる事業を起こし、土地を手当てし、交易をしに、海をわたる者もいる。多くの者達は、他人の幸運のやっかみか、おのれの不運への嘆きで生を終止する。

生の使い方を知れば、これからの人生は長い。今現在の自分のおかれている状況に感謝し、毎日を楽しむ。後は、後世に何かを残す。大それた事ではなくどんな事でも良いとおもっている。  

私の楽しみは、野球観戦である。幼少のころに刷り込まれた「巨人・大鵬・卵焼き」は恐ろしいものである。午前中はメジャー・リーグ夜は巨人戦である。昨今は世界の状況が、騒がしいが自分のコントロール外の事は悩んでも仕方がない。それより「Enjoy Baseball」人生は短い。「Seize a day」今を楽しもう。(7期生 木村栄作) 

     

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