数学との再会
RSSC開設時から、情報コミュニケーション技術とコミュニティのあり方を探求する授業(今年度から科目名を「コミュニティの課題発見とメディア表現」に変更しました)を担当しています。授業では関心の近い受講生でグループを作り、デジタル・ストーリーテリングの作品を制作しています。一人ひとりの身近な人や地域に関する思い出を共有していく中で社会の課題が浮かび上がってくることが多く、私も皆様といっしょに学んでいます。
このところ、十代の頃に熱中していた数学に再び向き合っています。私が中学生の頃にすでに世界的な数学者だった飯高茂先生が、74歳の今も数学の新しい領域を開拓し続けていらっしゃることを知り、飯高先生の講座に出席しながら、講座の中で私自身のささやかな数学の研究発表もさせていただいています。整数論を使った新たな発想によるそろばんや計算術を提案したり、今は音階の数理的分析による新しい演奏法や音律を編み出して楽しんでいるところです。「万物は数である」とはピタゴラスの言葉ですが、日常生活の中に数学的風景を観るすべを多くの人に伝えていけたらと思っています。
また、雑誌『数学セミナー』の「エレガントな解答をもとむ」というコーナーにも再び投稿するようになり、他の常連の方々とのネットワークができました。これらの交流の広がりの中から、小学生から大人までが楽しみながら数学を学ぶ場を作りつつあります。
私も、一生学びを続けていきたいと思っています。学び続ける仲間との出会いがさらなる知の糸口の発見につながることを日々実感しています。皆様とも、学びを続けている者どうしとして、ずっと交流させていただきたいです。
立教セカンドステージ大学 兼任講師
市民コンピュータコミュニケーション研究会 代表
数理ゼミナール 主宰
浜田 忠久
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