RSSCの皆様へ 自然と人とのつながりを取り戻す

奇二 正彦

 RSSCで授業を担当していて、毎年何より嬉しく感じるのは、皆さまが本当に真剣に話を聞いてくださることです。特に2026年度は質問の質が非常に高く、「これは簡単には答えられない」と思うことが何度もありました。そのたびにかなりの時間を費やして授業に臨みました。しかし、それはプレッシャーというより、私自身の喜びでもありました。皆さまの「問い」によって私の知見もバージョンアップできたこと、心から感謝しております。  

清里ウエルネスキャンプにて

 夏には、山梨県清里高原の清泉寮で2泊3日の「ウエルネスキャンプ」を実施し、RSSCからも8名の方が参加してくださいました。このキャンプは、生物多様性が失われつつある時代に、私たちにもできることがたくさんあることを学ぶために企画したものです。核となるのは「市民サイエンス」と「保全」。スマートフォンに、生物同定アプリをインストールしてもらい、「調査→記録→計画→保全」を実践します。実際、二日間で動物が65種、植物19種を確認することができました。最終日には、繁茂した細い木々を伐採し、その木を利用して森に棲むヤマネのためのアニマルパスウェイを作りました。  

 自然によって生かされている私たちは、いつしかそのことを忘れ、自然だけでなく私たち自身の社会をも損ないつつあります。 その解決に向けて大切なのは、自らの幸せを追求すると同時に、自然への負の影響を減らし、より良い影響をもたらす行動が広がることです。そして、そうした実践は、自然と人とのつながりを取り戻し、結果として私たちを豊かにするのです。

 これからも、自然と人がともに豊かになっていくためのあり方を研究し、その知見と実践を授業へと還元していきたいと思います。

この記事の投稿者

編集チーム 十八期生