最近、と言ってもずいぶん経つが、日本の随所に外国人が多く見られるようになった。日本ブームによる観光客増だけではなく、外国人労働者への依存度がますます増えているためだろう。多くの外国人が日本で働き、日本語を学んでいる。そんな中で感じるのは、日本語を流暢に話す外国人の多いこと。その時、私達日本人(日本語を母語とする人たち)の中に、「日本語って難しい」のに、なんて優秀な人たちなんでしょう、と言う人が多い?かも知れない。この、『日本語って難しい?』ということを、少し考えてみたい。
日本語って難しいのかどうか。私は日本語と少しの英語しか知らないので、他の世界中の言語が難しいのか難しくないのか判らないが、ホントに日本語って難しいの。ちょっと英語と比較してみると…。
まず、文字数。英語はアルファベット26文字だけで少ないから楽だというが、日本語もたいして多くない。ひらがなカタカナはあるものの、50文字だけ。そして50音表という、きわめてわかり易い表がある。漢字は何千何万字もあるのでこれは確かに難解ではあるが、50音を知っていれば読むだけならすべて読める。難しい漢字はフリガナがあれば、日本語はすべて読むことが出来るのだ。
母音は日本語では5つ(アイウエオ)だけ。英語は、そう、いくつあるのか。日本語の「ア」に近い母音だけでもapple、hat、hot、but、などいくつもあって、英語の母音は全部で二十数個あるらしい。子音も日本語は(ア)カサタナハマヤラワ行と、濁音半濁音を加えても十数個だけだが英語はやはり二十個以上あるようだ。
次に文字の読み方。日本語の「ア」はア、「イ」はイとしか読まない。ほかに読みようがない。(へとハの例外はあるが)。英語を見ると、「a」の発音だけ見てもhat、basic、war、want,ball、waterなどいくつもある。
文法を見てみよう。日本語の動詞はすべて「ウ段」で終わる。走る、動く、読む、話す。形容詞は「段」どころか、すべて「イ」で終わる。きれい、明るい、狭い、若い、美しい・・・すべて「○○い」。なんて解り易いの。英語の動詞はmove、read、speak、thinkなどなど、形容詞もbeautiful、big、white、clear、fantastic・・・と、なんの規則性もない。
英語を目の仇にしているわけではないが、英語と比べてみてもとりわけ日本語が難しいとは思われないし、むしろ簡単な面もかなりありそうだ。もちろん母語ではない人にとって非母語は、どんな言語でも難しい面は多いと思う。だから、日本語を母語とする私たちは、日本語が上手な外国人に対して、「すごいねえ」、「日本語って難しいでしょう」と言うのは、ちょっと、勘違い?偏見??筋違い???かもしれない。
確かに日本語は難しい面もあるが、反面、面白いともいえる。気をつけて読み聞いていると、この表現変ってるなあとか、こういう言い方があるのだとか、なかなか面白いと思うことが多い。例えば、「女王」は「じょうおう」と読む人が多いか?でも「じょおう」じゃないの?「夫婦」は「ふふ」でなく「ふうふ」。「夫」はいつから「ふ」でなく「ふう」になったの。「左右」は「さゆう」と読むのに、逆に「右左」と書くと「みぎひだり」と読んで「ゆうさ」とは言わない。「一日置きに会おう]と約束したが、一日は24時間だから「24時間置きに会おう」としたら、毎日会わなければならない。
このように「日本語って難しい」というより、おもしろいという方が、適当かもしれない。「日本語って難しい」と決めつけるより、日本語を母語とする私たちは、「難しいかもしれない日本語」を難なく話せる人というだけでなく、「面白い日本語」を楽しめる人でありたいなと思う。(7期生 佐野英二)
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