今年度2回目の4期生会が、1月18日(木)に開催されました。上野不忍池での探鳥会、寒さが続く中、どうなることかと心配でしたが、当日は快晴の小春日和、思っていた以上に暖かく、ホッとしました。参加者は男性9名、女性14名、計23名、寒い中、思っていた以上の参加者数でこんなに嬉しいことはありません。
今回はなんと、立教大学名誉教授の上田恵介先生が同行し、解説をしてくださることになりました。ご存じのように上田恵介先生は、鳥類を中心とした動植物生態学研究の第一人者であり、また、2019年より日本野鳥の会の会長をされています。
午前10時、上野駅公園口に集合、何年ぶりかで会う人もおり、あちこちで再会の歓声が上がります。幹事の用意したバードウォッチングの説明書を見たり、既に双眼鏡を首から下げ、野鳥の本を手にしている人も。
上野不忍池は周囲約2キロ、全体で11万㎡もあります。昔、この辺りには茅やススキが生い茂っており、道の境すらよくわからないのに、池だけがはっきり見えたため、「忍ぶことができない」という意味で名づけられたとか。
皆、準備が整い歩き始めると早速、オナガの群れに出会いました。冬は木々の葉が落ち、鳥を見つけやすいのですが、早速のお出迎えに皆大喜び。上野動物園前を左折し桜通りを進むと、メジロやヒヨドリが楽しそうに飛び回っています。我が家の庭にも毎朝訪れるおなじみさんです。動物園通りを不忍池へと向かいます。不忍池は、蓮池、鵜の池、ボート池と3つに分かれていることを今回初めて知りました。蓮池・鵜の池は、一面ハスの枯葉に覆われており、夏の早朝開花する素晴らしい蓮の花は想像できません。
鵜の池では、巣を作っているのか、すごい数のカワウが飛び交っています。ここでは、上田先生の説明と、望遠鏡でカワウの生態を観測、ここは大都会では貴重なコロニー(集団繁殖地)だそう。先端がかぎ状に曲がった長いくちばしや水に潜って巧みに魚を捕る様子がみえます。やはり大きな望遠鏡で観察するのが一番! 鵜の池と蓮池の間にある弁天堂のベンチで一休みしていると、何やら鳥の数を数えている高齢の男性が。ボランティアで鳥の数を数え記録しているとのこと。これがいろいろな情報として生かされるのかと、しばし感心。
ボート池に進むと、ここはカモ類の天国とのこと。上田先生はユリカモメに望遠鏡を合わせ、都で失恋し傷心の在原業平が「伊勢物語」の東下り一節の中で、隅田川で見た鳥の名を「みやこどり」と知らされ、都に残してきた愛しい人を思い出して詠んだという歌を紹介(名にし負はば いざ言問わむ都鳥 わが想う人は ありやなしやと)。都鳥=ユリカモメといわれ、現在、東京都の鳥に指定されています。
親水デッキでは、様々なカモ類を近くで見ることができ、それぞれ写真を撮っています。こんなに近くで野鳥観察ができるなんて、皆さん大満足の時間でした。
ここで全員の記念写真を撮り、次の食事処に足を進めます。昼食は不忍池近くの「東天紅」。23名が横長のテーブルに向かい合って並びます。食事が並ぶまでの時間を利用して、「鳥あわせ」を行いました。バードウォッチングの後は必ず行う、その日観察した鳥の確認です。幹事の上田明子さんから、本日観察した鳥の名を紹介します。
オナガガモ、ホシハジロ、オオバン、ユリカモメ、セグロカモメ、コサギ、オナガ、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、メジロ、ムクドリ、スズメ、ツグミ、カワセミ、キンクロハジロ、カワウ、ハクセキレイの18種!!
二時間ほどのうちに、こんなに沢山の小鳥たちに会えるなんて、感激です。
食事が来るまでの時間、今度は参加者の近況報告です。それぞれ足や腰の痛みや体調不良を抱えながらも、今日の会を楽しみに参加してくださった皆さん。やはり、何物にも代えられないRSSCの仲間!! それぞれここで元気をもらい、明日の力にしたいと。
昼食「山の膳」「海の膳」が運ばれると、ビールで乾杯し、それぞれ積もる話に花が咲きます。
最後に幹事長の山本さんから皆さんに、4期生会の企画への協力と、参加への協力のお願いをし、楽しい会は終わりとなりました。寒い中での企画で参加者がどのくらいあるのか不安でしたが、沢山の参加に感謝!!
幹事の上田さん、上田先生、そして参加者の皆さん、ありがとうございました。そしてお疲れさまでした。
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