2月初めに大学同級生A君から「唐桑半島を訪ねる旅」の誘いがあり、陸奥国気仙郡唐桑として古代から使われている地名にも興味があり快諾した。4月15日早朝A君と新幹線に乗り、仙台で合流した同級生B君運転の車で石巻に向かった。両名は今も現役のため土日1泊2日の旅となった。
大震災では3700人の犠牲者が出た石巻で、近隣住民が避難した日和山(石巻市を一望)に鎮座する【鹿島御児神社】を参拝した後 藤や食堂でご当地グルメの【石巻焼きそば】(2度蒸しした茶色い麺を出汁で焼き上げ、目玉焼きを乗せる)を食べて、気仙沼市【東日本大震災遺構・伝承館】に向かった。海から約150m、海抜0~1m位の立地、で13mを超す大津波に襲われた気仙沼向洋高校は4階まで津波が押し寄せたが、生徒や教職員は奇跡的に全員助かり、現在その校舎は震災遺構として被災時の姿を残したまま公開されている。3階には津波で流され入り込んで来た車が、4階には津波到達点との表示が、さらに屋上では流されてきた冷凍工場の激突跡が生々しく残り、津波の凄まじさを実感した。
気仙沼湾を臨むホテルの温泉入浴で小休止してから目指す【唐桑半島】に向かい、鎌倉幕府有力御家人が次々と滅ぼされたのを憂い鎌倉を離れた梶原景時の兄、梶原景実により1217年に創建されて代々その一族が祭祀を司っている【早馬(はやま)神社】 を参拝した。
宿泊は、気仙沼市唐桑半島のかつて鮪を大量に水揚げしていたという由来の鮪立(しびたち)湾を臨む民宿【唐桑御殿 つなかん】<写真左>です。
2011年の津波災害から立ち直った女将菅野一代さんと学生ボランティアとの10年間の泣き笑い交流を描いたドキュメンタリー映画「ただいま、つなかん」(ナレーション渡辺謙)の舞台となった民宿です。映画は2月24日仙台をかわきりに全国約40ケ所で上映されている。
夕食時、元気な女将お薦めの男山本店の特別純米酒「蒼天伝」の美味しさと、私と高校同級だった糸井重里君と女将との交流等々のお話で盛り上がりました。なお、唐桑地区で多く見られる【唐桑御殿】とは、漁師が競って建てた勇壮な入母屋造の日本家屋の総称を言う。
B君は震災の経験から、津波想定地域では先ず避難場所を確認し、部屋では避難に備えて懐中電灯を持ち込み外出着のまま就寝という徹底ぶりで、自分の防災意識の未だしを実感した次第です。
翌日、女将に見送られて出発し、唐桑半島ビジターセンター津波体験館を目指したが改修休業中、次の目的地一関に向かった。早めの昼食は、【三彩館ふじせいの一関名物「ひと口もち膳」】<写真左>で9種の餅と雑煮を堪能し、大学同窓店主の伝説の【ジャズ喫茶ベイシー】は残念ながら休業継続中とのことで、遠く栗駒山を望みながら名勝【厳美渓】に向かった。
その後二人とは、今秋の再会を約し、私は4月に仙台転勤となった長男と会うため電車で仙台に向かい、久しぶりの親子での会食を楽しんだ。
この2月、夫婦恒例の京都・奈良(神社仏閣古墳巡り)旅行では、初日に、大学同級生で遊び仲間のC君(京都市在住、)、D君(舞鶴市)と数年ぶりに京都で会食、3日目は大学同級&会社同期のE君(大阪市)と10数年振りに大阪で会食した。
今年2度の旅行では、大学卒業50年目にして、持病持ちながらも元気に出会えることにお互い感謝した次第でした。また、札幌市在住F君の数年振りの上京に合わせて、日本経済史ゼミ仲間との50周年会合を計画している。
私達夫婦も今年結婚50周年を迎えるため、ささやかながらどう祝おうか、これから考えて過ごすことにしようと思う昨今です。(7期生 関根重明)
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