名画(美術)鑑賞友の会 活動報告書(第17号)
活動テーマ  ロマノフ王朝展   参加者 12名
実施日 2017.3.29(水)12:00~3:30(ランチと事前学習を含む)
活動場所 東洋文庫 (ランチと事前学習はトラットリア文京店)

鑑賞記

 桜も開花し、暖かい日差しの春らしい日、文京区の東洋文庫にロマノフ王朝展の鑑賞に出かけることができました。駒込駅から徒歩15分、六義園に隣接する東洋文庫は、ほとんどの人が初めての訪問でした。ここは大正13年に本駒込2丁目に設立されました。大正6年に三菱三代目社長であった岩崎久弥が購入し、財団法人として一般に公開した文庫です。その名の通りおびただしい数の貴重な本が、壁いっぱい数メートルの高さに並んだ本棚は圧巻でした。また、2階にある、ガラスの透明な渡り通路はみんなでビクビクしながら通りました。

 さて、今回のテーマであるロマノフ王朝展は300年の歴史を誇り、1917年ロシア革命により滅亡したロマノフ王朝のツアーリ(皇帝)たちや日本との関わりに関する絵や文書が展示されていました。副題は「日本人の見たロシア、ロシア人の見た日本」でした。子供たちにも解るようにマンガを交えて描かれたボードもありました。18世紀の終わり頃、首都ペテルブルグでエカテリーナ2世と謁見した大黒屋光太夫のシベリア横断記録や江戸時代の後半の19世紀の半ば、長崎に来て開国を迫ったプチャーチンの「プチャーチン来航図」などは個人的に興味深く見ることができました。過去の両国のつながりをもっと調べて知るとともに、これからの日本とロシアの関係を注意深く見ていきたいと思いました。

東洋文庫の見学後、有志で六義園を訪れ、満開に近い桜を見ながら園内を散策でき楽しい春の一日を過ごすことができました。   (佐藤祐子 記)