%e3%82%af%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%83%9e%e3%82%b9%e3%82%a2%e3%83%ac%e3%83%b3%e3%82%b8%e3%83%a1%e3%83%b3%e3%83%882016クリスマスを待ち望むアドヴェント(聖公会では「降臨節」といいますが)の季節です、私はリースやクリスマス・アレンジメントを作る時間を大切にしています。花材にはプリザーブドフラワーを使用します。プリザーブドとは、「保存された」という意味ですが、生花(特にバラ)を一度脱色し、溶液を使い新たに着色するもので、鮮やかな色に加えしなやかな風合いをそのまま長期間保つことができることから人気が高くなっています。自宅に置いても、プレゼントとしてお渡ししても手入れが楽なことから、私は好んでこの花材を使用しています。

今年も最初に、90才を超えた父と、父を支える母のために、アレンジメントにとりかかりました。舟形の容器にイエロー、オレンジ色を中心に元気の出るビタミンカラーを選びます。花の根元部分に細い針金を十字に刺し、上からフローラルテープをクルクルっと巻き茎の部分を作成します。葉には紫陽花、アイビーなどを選びこちらも小さな束をワイヤリングしていきます。フラワーアレンジというより工作のような作業を続けて、ドライ木の実やワイヤ―リボンで形を整えます。「イエローにブルーって美女と野獣のベルみたいで、可愛いと思うよ!」傍らで娘がつぶやきました。若い娘の愛情表現はストレートです。好みをそのまま取り入れて青いバラを入れとびきり鮮やかなアレンジの完成!です。そう言えば宗教画では青は聖母マリア、赤は主イエスキリストを表します。ということは青いバラはまさにクリスマスカラーと言えるでしょう。

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思い出は突然切り取られた頁のように鮮やかに浮かび上がり、次の瞬間に淡いベールに包まれ残像となって深く静かに時を戻します。色を重ね、色を纏う。日本人は、いにしえの平安の御代より重ね色目(いろめ)を好み、身分制度の中で細かい規律による色の表現を文化としてきました。今、この時を生きる私は自由に色を重ねることを楽しみ、喜びとしています。こうして自分好みに仕上げたクリスマスリース、色に気持ちを映しこんだようで心が軽くなっていることに気づきました。

いつの間にか夜の帷が下りて星が煌めくころ、街はクリスマスの色あいを一層華やかなものにして輝きはじめます。
I wish your very merry Christmas!!~  (7期:吉岡)

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